前回のお話の続きを少し・・・。
私をとても爽やかな気持ちにさせてくれた、
「関西電気保安協会」のおじさん。
彼の仕事は「電気の保守点検」ですが、お客さんと
直接、接するわけですから、有る意味、最前線の
営業マンでも有るわけですね。しかも、お客様の家に
上がりこむという、かなりハードルの高い仕事です。
それを専門の営業マンよりも、はるかに高いレベルで
客である私を満足させてくれたおじさん。
すごい能力の持ち主、と言いたいところですが、
そうではありません。彼は決して、テクニックを駆使して
仕事をしているわけではないのです。彼は自分の本心からの
思いを私に何とか伝えたくて、言葉を選び、大きくはないが
はっきりした声で、私に接してくれたのです。
だから、マニュアルに載っているような言葉でも、私の心に
響き、私をとても素敵な気持ちにさせてくれたのです。
彼はきっと、「自分の仕事がお客様の役に立っている」と
自信を持っていると思いますが、自分の訪問が、時として
お客様にわずらわしい思いをさせることも知っています。
「時間を取らしてすみません。」「でも点検は大事なことなんで。」
彼はこんな思いを胸に、今日もどこかの家を訪問していることでしょう。
「私もこんな風に仕事に取り組みたい。」
そう思わせてくれる関西電気保安協会のおじさんでした。